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「FLYING HOME」聴き比べ その2

 前回に続き「フライング・ホーム」の聴き比べをしたいと思いますが、今回はベニー・グッドマン・セクステットによる1939年録音のものと、ライオネル・ハンプトン・テンテットによる1940年録音のものです。

 メンバーは前者がグッドマン・オーケストラからのピック・アップ・メンバーによるもので、後者はハンプトンが当時のボスであるグッドマンからメンバーを借り、それに黒人テナー奏者のバド・ジョンソンを加えて(他にもグッドマン・オーケストラ以外の人が入っているかもしれません)吹き込んだものです。つまりどちらの演奏にもハンプトンが参加しており、ベースとドラムも同じ人です。
 あと前者の他のメンバーですが、これ実はスゴイ面子で、ピアノがフレッチャー・ヘンダーソン(あまり聴き取れませんが)にエレクトリック・ギターがチャーリー・クリスチャンです。

 さて肝心の演奏はというと、二曲共に共通するのは白人スイング・ジャズ的な歯切れの良い明るいサウンドです。前回のハンプトン・オーケストラによる、これぞブラック・ミュージック!というような黒さを期待すると肩すかしを食うこと間違いありませんが、これはこれで良い演奏だと思います。どちらもそれぞれのソロの内容は良いし(当時の一流プレイヤーですからね)、なんといっても前者ではチャーリー・クリスチャンのソロが聴けます(内容はこの曲より他に良いものが沢山ありますが)。

 ところで後者でテナー・ソロを吹いているのはバド・ジョンソンだと思います(二人テナーがいるので断言できませんがまず間違いない)が、これと前回のイリノイ・ジャケーのソロを比べると、リズム感が明らかに違うのが分かります。前回も少し触れましたが、ジャケーの方は後ノリなのです。これは音色はコールマン・ホーキンス的でありながらフレージングやノリはレスター・ヤングの影響が大きいのではないでしょうか。まあ、ジャケーの方が二年も後の録音なので当然かもしれませんが。

 ということでこの曲の聴き比べも二回目となりましたが、私が持っているものではあと一つ残っているのでそれを次回紹介して終わりにしたいと思います(これが強烈なんですよ)。
 
 
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「FLYING HOME」聴き比べ 

 「フライング・ホーム」と言えば、やはりライオネル・ハンプトン・オーケストラでイリノイ・ジャケーが1942年に吹いたテナー・サックス・ソロがホンク・テナー第一号として有名なわけですが今回はそれと、1944年にアーネット・コブがジャケーの後釜として、同じハンプトン・オーケストラでソロを吹いた「フライング・ホームNo.2」との聴き比べをしてみようと思います。

 ジャケーのソロはカッコ良くて大好きなのですが、ホンク・テナーと言われると正直ピンとこないものがあります。そんなに濁った音色でブリブリ吹いているわけでもないし、いわゆるフリーク・トーンも全く出てきません。
 「後から聴けばおとなしいかもしれないが当時としては破天荒だったんじゃないのかっ!」と言われそうですが、同時代はもちろん30年代の例えばカウント・ベイシー・オーケストラのハーシャル・エヴァンスやバディ・テイト、もしくはベン・ウェブスター達の方がもっと荒々しい音でブリブリ吹いているのを聴くと不思議な感じがしてしまいます。勿論ライヴではおそらくもっとワイルドだったと思いますし、もしかしたら途中で同じ音を何度も連発するところあたりがインパクトを与えたのかなと思ったりもしますが。

 それに比べるとコブのソロはこれぞホンク・テナーという感じで、まるでライオンが喉を鳴らしているかのような「グルルルルッ」というナチュラル・ディストーションのかかったヤクザな音色にフリーク・トーンもバッチリ出てきます。まあジャケーのヴァージョンから2年も後の録音ですからホンクという観点から比較するのはナンセンスですが。

 とはいえ、ジャケーのソロ自体は先にも書いたとおりとても素晴らしいもので、どちらも甲乙つけがたいほどですが、曲全体を含め(アレンジもよりワイルドでテンポも少し速い)ジャケー・ヴァージョンが個人的には好きです。まあ私の好みはともかくとして、このアフター・ビートの利いたジャケーのソロとバンドのリズムは来たるべきR&Bを早くも示唆していると思います。

 ところでこの2曲だけでなく他にも違うヴァージョンがあったなと思い探してみるといくつかあったので、また次回以降もそれらを取り上げて聴き比べをしていこうと思います。次もハンプトンが演奏しているのを2曲ほど、どちらも今回とはまた全然違う雰囲気で。
00:07 | jazz | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「CHITTLIN' SHOUT」ARNETT COBB

 アーネット・コブ1971年録音のアルバムです。といっても当時は未発表で、陽の目を見たのは80年代後半になってからのようです。コブといえば元祖ホンク・テナー、テキサス・テナーの代名詞のような存在で30年代から50年代に活躍したものの、健康上の問題もあって、この時期は地元ヒューストンに戻って細々と活動しており録音もほとんど行われていなかったようです。

 このアルバムに参加しているのは地元のローカル・ミュージシャン達のようですが、基本的に二つのセッションからなっており、メンバーも多少違います。どちらも基本的な編成はts,as,p,b,ds,per(ドラムのみメンバーが違う)で、片方のセッションのみgtが加わっています。

 具体的に言うと全9曲中2~5曲目がギター抜きで、6~9曲目がギター入りです。1曲目はと言うとまた別のセッションからなのですが、基本的な編成に加えギターが入りピアノの代わりにオルガンとクラヴィネットが入っていますが、鍵盤楽器も含めリズム・セクションのメンバーは不明です。
 
 サウンド的にも、ギター入りの方はブルース/ファンク色が強く、入っていない方はスタンダードやロリンズの「ドキシー」が入っていることから想像できる通り、ジャズ色が強いというように、はっきり二つに分けられます。

 どちらも全編コブの衰えを知らぬブロウが素晴らしく、個人的にはよりブラック・ミュージック的な前者の方が好みなわけですが、後者も良い内容で特に二曲目はコブのオリジナルなのですが新主流派的というか、モーダルな曲でピアノなんてモロにマッコイ・タイナー・スタイルです。ちなみにドラムはマルコム・ピンソンで、後にビリー・ハーパー(この人もテキサス出身)と行動を共にします。それを知っているからという事もあるかもしれませんが、ビリー・ハーパーが演奏してもおかしくないような曲調です。こういう曲調とコブのプレイは全然合わなさそうなのですが、有無を言わせぬ凄みというか貫禄でしょうか、違和感はありません。と言ってもリズム・セクションだけの演奏になるとよりモダンに響く気がしますが。

 さて、お待ちかね(なのか?)のファンク調の曲の方ですが1、8曲目なんて同時期のブルーノートのソウル/ファンク・ジャズ系のミュージシャン達のアルバムに入っていてもおかしくないような曲です。ブルーノートほどのシャープさはありませんが、この少し泥臭い感じが逆に魅力と言えるようにも思います。特に一曲目の冒頭、コブが無伴奏でこのアルバム中一番のブロウをぶちかますところは、洗練された都会のミュージシャンにはなかなか出せないものだと思います。まあこの辺りは貫禄の違いというところでしょうか。

 ところでこのアルバムを最初聴いて一番インパクトがあったのは一曲目ですが、繰返し聴いている内に最後の曲がとても気になってきました。というのも一応ファンクっぽいのですが、よく聴くともっと泥臭いというかアフリカのファンク系のバンドがやりそうな曲調なのです。アフリカのバンドを聴いて作ったのか、そうでないのかもちろん私には分かるはずもありませんが、聴けば聴くほど謎の深まる曲です。

 さて、次回は誰を取り上げようかまだ決めきれていないのですが、今回少し触れたテキサス・テナーの継承者でコルトレーン以後最高のテナー奏者ビリー・ハーパーにしようかなと思ったり、コブといえばライオネル・ハンプトンの「フライング・ホームNo.2」と、ハンプトン・グループでのコブの前任者にして「フライング・ホーム」のオリジナル・ヴァージョンで初めてホンク・テナーを吹いたとされるイリノイ・ジャケーとの聴き比べにしようかな、と思ったりもしています。
21:59 | jazz | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「CAPTAIN BUCKLES」DAVID NEWMAN

 デヴィッド・”ファットヘッド”・ニューマンがアトランティックの傘下レーベル、コティリオンから1971年に発表したアルバムです。ニューマンといえば前回触れたように、レイ・チャールズ・バンドのスター・プレイヤーとして有名なサックス奏者ですが、1954年にレイのバンドに加わり1963年に退団したものの、このアルバムを録音した時は短期間復帰していたようです。

 バック・メンバーはブルー・ミッチェル(ジャズ界では有名な人ですが、この人も当時レイのバンドに参加していたそうです)tp、エリック・ゲイルgt、スティーヴ・ノヴォセル(スタンリー・カウエル=チャールズ・トリヴァーのミュージック・インクのベーシスト)b、バーナード・パーディーds、という編成です。

 全7曲の内、ニューマンは3曲をテナー、2曲をアルト、2曲をフルートで演奏しています。大雑把に言うとテナーではブリブリ吹いて、アルトではメロディアスに、フルートではソウルフルに、という具合に楽器を使い分けているようです。ビートルズの「サムシング」とスタンダードの「時さえ忘れて」(2曲共アルトでの演奏)は例外として、基本的にはファンク・ジャズと言われるようなタイプの曲(4曲がニューマン、1曲がミッチェルのオリジナル)が並びますが、個人的にはニューマン作で、唯一の4ビート(もう一曲サビだけ4ビートの曲もありますが)の「クリンチャー」でのニューマンの弾けるテナー・ブロウが一番のお気に入りです。

 後2曲のテナーも良いのですが、完全なファンク・ビートの為かアドリブがどうしても型にはまるというか、小節線に縛られて奔放なプレイが出来ないように感じてしまいます。このファンク・ビートのジャズにおけるアドリブでの、なんとも言えないもどかしさはこのアルバムに限らず、他の人の演奏を聴いても前からずっと感じていたのですが、この感覚は私だけでしょうか。まあこういうタイプの音楽は、アドリブにおけるスリルや緊張感よりも全体的なグルーヴ感を重視していると思うので、ないものねだりなのかもしれません。
 あっ、そうそう、グルーヴ感といえばエディ・ゲイルとバーナード・パーディはもちろん素晴らしいのですが、スティーヴ・ノヴォセルのプレイが良かったのは意外でした。この人は元々アコースティック・ベースがメインだと思っていましたが、ここでのエレキ・ベースのグルーヴ感はソウル/ファンク界でも充分通用すると思います。というかそっちの世界での参加は無いのでしょうか。

 それはともかく、先に記したような理由でファンク系のジャズはいくつか持っているもののあまり聴いていなかったので、これを機会に少し聴いてみましょうか。じゃあ次は、この手のものでは例外的に最初聴いた時インパクトのあった(でもその後何故か全然聴かずじまいの)アーネット・コブあたりにしましょうかね。
20:38 | jazz | comments (0) | trackbacks (1) | page top↑

今日の一曲「(Night Time Is) The Right Time」/RAY CHARLES

 前回紹介したアレサ・フランクリンの「ARETHA NOW」に入っていた曲のレイ・チャールズ・ヴァージョンです。アレサのヴァージョンは10年後の録音なのでよりモダンな仕上がりですが、こちらは1958年録音でいかにも50年代R&B、という感じの3連ミディアム・ナンバーで私の大好きなタイプの曲です。
 何が好きって全体の雰囲気が最高なのですが、特にドラムのシンバルとスネアの少々大味ながらダイナミックな音や、ホーンの少しくすんだ音色がこの時代ならではの雰囲気を醸し出していると思います。もちろんレイの歌声やバック・コーラスのレイレッツの素晴しさは言わずもがなです。
 
 それに対しアレサの素晴しさとしては、よりゴスペルらしさを強調した、というかほとんどゴスペルと言っていいようなシャウトとバック・コーラスとの掛け合いで、よりドラマチックなアレンジになっています。

 どちらのヴァージョンもそれぞれの持ち味が出た素晴らしいもので、どちらが好きかは完全に好みの問題だと思います。ちなみにアレサによるレイ・チャールズのカヴァーとしては、アトランティックでのファースト・アルバムの「ドロウン・イン・マイ・オウン・ティアーズ」があり、これまたどちらのヴァージョンも素晴らしい、くわあ(町田康のパクリ)。

 ところでこの「ナイト・タイム・イズ・ザ・ライト・タイム」のイントロでシブいアルト・サックスを吹いているのが、レイ・チャールズ・バンドの看板スター、デヴィッド・”ファットヘッド”・ニューマンですが、次はこの人のリーダー・アルバムいってみます。
12:33 | R&B | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「ARETHA NOW」ARETHA FRANKLIN

 アレサ・フランクリンが1968年に発表した、アトランティックでは4枚目にあたるアルバムです。アレサと言えば一般的には、同じアトランティックから発表した1枚目と3枚目が代表作だと言われているそうですが、今回このアルバムを取り上げた理由は初めて聴いたアレサのアルバムがこれだという事と、他のアルバムも持ってはいるのですが、まだあまり聴き込んでいないという事です。
 勢いのある時期だけに全10曲どれも素晴らしい歌唱が聴かれますが、特に聴き所はLPでいえばA面の部分だと思います。1曲目の「シンク」がアレサと当時の夫テッド・ホワイトによるオリジナルで、残りの4曲はカヴァーとなっています。
 よく話題になるのは2曲目の「小さな願い」で、同じ黒人歌手とはいえソウルというよりポピュラー歌手のディオンヌ・ワーウィックの曲を取り上げたのは、よく言われるように白人聴衆を意識したものと思われます。この曲については批判も多いでしょうし、実際必ずしもアレサに合った曲とも思えませんが、こういうポップな曲ですらしっかりシャウトしてアレサらしさを出しているところはさすがと思わされます。
 個人的には、A面では「シンク」、「シー・ソー」(オリジナルはドン・コヴェイ)、「ナイト・タイム・イズ・ザ・ライト・タイム」(レイ・チャールズ)が特に素晴らしいと思います。初めて「シンク」でのシャウトを聴いた時の衝撃は今でも忘れられません。B面では「ハロー・サンシャイン」の重量感のある唄とバックの演奏がお気に入りです。
 というわけで素晴らしいアルバムには違いないのですが、惜しむらくは何故かバラードが1曲しか入っていない事です。しかも私の大好きな3連バラードではありません(といっても良い曲なのは間違いないのですが)。サム・クックにしろオーティス・レディングにしろ、ソウルの魅力はアップやミディアム・テンポはもちろん、バラードにも大きいものがあると思っているので、そこがこのアルバムに一本調子な感を与えているのかなと思ってしまいます。素晴らしいバラードが少ないために、先に少し触れたようにこのアルバムがアレサの代表作に挙げられないのかなと思ったりもします(実際1枚目と3枚目には素晴らしいバラードが何曲か入っています)。
 とは言え、私がお気に入りとして先に挙げた何曲かは、その2枚のアルバムの曲に劣らないほど素晴らしいものだと思います。
 さて、次はこのアルバムで取り上げられているカヴァー曲のオリジナル・ヴァージョンでも聴いてみようかと思います。私が持っているものではレイ・チャールズ、サム・クック、サム&デイヴがありますが、うーん、レイ・チャールズかな。
 
23:37 | soul | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
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