FC2ブログ
  link    write  admin

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | comment (-) | trackback (-) | page top↑

「JAZZ AS PLAYED IN AN EXCLUSIVE SIDE STREET CLUB」NINA SIMONE

20071028225343.jpg


 ニーナ・シモンが1957年に録音したベツレヘム・レーベルからのファースト・アルバムです。原題は上記の通りやたら長いためか、日本盤のライナーでは「ファースト・レコーディング」と書かれています。

 ニーナ・シモンといえば、ジャンル分け不可能と言われるほど幅広いレパートリーを持つ個性的なシンガー/ピアニストとして有名ですが、このファーストはピアノ・トリオ編成で、取り上げている曲もスタンダードが多く比較的ジャズっぽいサウンドです。

 ニーナ・シモンの名は随分前から知っており興味もかなりあったのにも関わらず、なぜか聴きそびれていました。今回ようやくこのファーストを入手して初めて彼女の歌とピアノを聴いたわけですが、1曲目のピアノのイントロを聴いただけで「おおっ!」といきなり引き込まれ、その後に出てきた歌声にも一発でしびれました。
 女性にしては低めで伸びのある声はとても魅力的ですし、ピアノもクラシックの教育を受けただけあってテクニックもあり、クラシカルなフレーズも随所に聴かれます。ライナーで彼女がピアノに徹していても十分活躍できただろうと書かれていますが、それもうなずけるほどのテクニックとユニークな個性を持っていると思います。

 彼女が後に公民権運動などに関わったということを聞いていたので、実は凄く黒い音を想像していたのですが、実際にはむしろ白人的な要素も強く、バックの4ビート(ドラムのアル・ヒースがいいプレイをしてます)とクラシカルでスクエアなノリのピアノ、そして声は黒人的ながら比較的ストレートな歌い方など、この組み合わせがとても絶妙に感じました。曲によっては後のビル・エヴァンスを思わせる部分もあります。

 このアルバムからは10曲目の「アイ・ラヴズ・ユー・ポーギー」が大ヒットして彼女の代表曲になりましたが、個人的には1、2、5、7曲目、そしてボーナス・トラックが3曲ありますがその中からの13曲目がお気に入りです。

 先にこのアルバムは比較的ジャズっぽいと書きましたが、それでもゴスペル・ナンバーやラテン調、8ビート(といってもジャズ・ロックとかではなく、ライナーではエキゾチックなアフリカン・ナンバーと書かれています)の曲など、やはりジャズの一言では括れない懐の深さがあります。後にはフォークやポップス畑の曲を取り上げる等、さらに幅を広げていく(ジャズ・ヴォーカル・ファンにはよく思われていないでしょうが)わけですが、ファースト・アルバムでこの完成度、個性の強さは本当に驚くべき事だと思います。後の時代の作品も気になるので入手してもっと掘り下げて聴いていきたいと思います。これはハマリそうな予感がします。

 さて次回ですが、ニーナ・シモンの他にヴォーカルの入ったジャズ・アルバムで公民権運動に関わるなど黒人的な要素を強く押し出したものといえば、やはりアレでしょうか。実は以前入手したものの全然聴いていないので、良い機会かなと思いこれから聴いてみようと思います。 
スポンサーサイト
00:13 | jazz | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑

「MELLOW MAMA」DINAH WASHINGTON

 ダイナ・ワシントンが1945年にアポロ・レーベルに録音した12曲を全て収録したアルバムです。ダイナ・ワシントンと言えば1946年から61年まで在籍したマーキュリー・レーベルでの録音が有名ですが、これは彼女を見いだしたライオネル・ハンプトンのバンドを離れ、マーキュリーに移籍する直前の録音ということになります。
 このアルバムに収められている曲は全てジャンプ・ブルース調で、マーキュリー時代に聴かれるいわゆるジャズ・ヴォーカル的な曲はありません。

 このアルバムを取り上げるに当たって、マーキュリー時代初期の主にスタンダードを歌ったアルバムを入手して聴いてみましたが、個人的にはこのアポロ録音の方がはるかに素晴らしくこの人の持ち味に合っていると思います。彼女は当時21歳で、可愛らしさの残る声は実に魅力的です。後年ほどの貫禄はありませんが、その分大袈裟なところもなく素直な歌い方に好感が持てます。
 ただ惜しいのは、ライナーにも書かれていますが同じ様なテンポのスロー・ブルースがほとんどで、もう少しアップ・テンポの曲が聴きたいなというのが正直なところです。
 また、曲調の関係もあるとは思いますが、バックの演奏も大人しいというかもっとジャンプしてくれたらな、という感じもします。ちなみにバックにはミルト・ジャクソン、チャールズ・ミンガス、ラッキー・トンプソンというジャズ界の大物達(もちろん当時は若手ですが)が参加していますが、伴奏に徹しているし演奏時間も短いのであまり期待して聴くと肩すかしを食らうかもしれません。ただミンガスはさすが、と感じさせる部分があります。

 私はこのアルバムを聴いてヘレン・ヒュームズという、カウント・ベイシー楽団出身で後にジャンプ/R&B界で活躍した女性シンガーを思い出しましたが、個人的にはダイナにもそっちの世界でやって欲しかったなと思います。
 元々ゴスペル出身で、当時の名ジャンプ・バンドだったハンプトン楽団でデビューした位だから、そのままR&Bの世界に行くことも充分ありえたでしょうが、まあここまで歌がうまければジャズ界に行ってしまうのも仕方ないかなとは思います。

 ということで私は戦後のいわゆるジャズ・ヴォーカルにはほとんど興味がない(戦前のものは別)わけですが、何人かの例外もいます。大体そういう人はアクが強くて、ジャズ・ヴォーカル・ファンの間でも好き嫌いが分かれる場合が多いのですが、次回取り上げようと思っているシンガーもやはりそういう人です。
23:59 | jump | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「THE BIG TENOR/BEN WEBSTER ON EmArcy」BEN WEBSTER

 このアルバムはベン・ウェブスターが1951年から53年にかけてマーキュリー・レーベルに録音したものです。本人名義の録音もいくつかありますが、大部分は他人名義の録音にゲストとして参加したものです。その中から今回はジョニー・オーティスの録音に参加した5曲を取り上げたいと思います。

 1曲のみジョニー・オーティスが歌うものがありますが、残りの4曲はインストです。全曲にわたりベンのテナー・ソロが大々的にフューチャーされており曲調も様々ですが、どれもさすがの存在感を見せつけています。

 アップ・テンポのリフ・チューンでは力強いブロウを聴かせますが、それでも軽々と吹いているように思え、本気を出せばもっともっと凄いのではないか、というような底なしのパワーを感じます。ソロのバックで鳴っている管楽器のリフとの絡みも気持ち良いです。

 スロー・ブルースでも、やはりカンサス・シティ出身だなと思わせる説得力と歌心、ブルース・フィーリングです。アップ・テンポの曲でもそうですが、前回も名前の出たピート・ルイスのエグいギター・ソロも最高です。

 そしてバラードの「スターダスト」はもう完全にベンの独壇場です。人によっては少しクサく感じられるかもしれませんが、この説得力・スケールの大きさは誰も否定できないと思います。これぞ中年男(当時ベンは40代前半)の色気とでも言うんでしょうか。ジョニー・オーティスのヴァイブも良い味を出していますが、完全にベンの引き立て役みたいな感じになっています。

 ベン・ウェブスターといえば、戦前から1940年代後半までデューク・エリントン・オーケストラなど多くの有名バンドに参加していますが、ジョニー・オーティス名義ということでジャズ・ファンには見向きもされない録音でしょう。しかしジョニー・オーティスもベン・ウェブスターも好きな私としては一粒で二度おいしい(違うか)というか、こういう録音を残してくれてありがとうと感謝したい気分です。

 先にも書いたように、このアルバムでは他にも色々な人の名義での録音があるわけですが、1曲だけダイナ・ワシントンが歌っているものがあります。ダイナ・ワシントンといえばこのマーキュリー・レーベルでの録音が有名ですが、恥ずかしながら私は1枚も持っていません。その代わりといってはなんですが、その前のアポロ・レーベル時代のアルバムを持っているので、次回はそれにしたいと思います。
 

 
23:23 | jump | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「THE ORIGINAL JOHNNY OTIS SHOW」JOHNNY OTIS

 このアルバムはジョニー・オーティスが1949年から51年までサヴォイ・レーベルに録音したもので、VOL.1とVOL.2に分けられて発表されました。
 ジョニー・オーティスはこのサヴォイ時代の前に、エクセルシャーというサヴォイよりさらにマイナーな黒人音楽レーベルにフル・バンド編成での録音があります(サヴォイが後に原盤を買い取ったのでしょう、その中の四曲がこのアルバムのVOL.1に収められています)が、このサヴォイ時代はコンボ編成での録音になっています。

 この人は元々ドラマーとして出発していますが、サヴォイ時代からはヴァイブを演奏することが多くなっています。バンドのメンバーについては、恥ずかしながら知らない人がほとんどですが、印象に残るのはTボーン系ギタリストのピート・”ギター”・ルイスです。インストの何曲かでフューチャーされていますが、ディストーションの利いたワイルドなプレイはとてもインパクトのあるものです。
 インストものでは他にブロウ・テナーや御大のヴァイブが大活躍するものが
ありますが、やはりこのバンドの目玉はヴァラエティ豊かな面々が揃ったシンガー達でしょう。シャウターやチャールズ・ブラウン・スタイルのバラディアー、ヴォーカル・グループ、女性シンガーとそれぞれタイプは違いますが、中でも素晴らしいのはエスター・フィリップスです。この人はジョニー・オーティスに見いだされこのバンドでデビューして名を上げ、退団後ソロで活躍しますが、当時は確か十代半ばでリトル・エスターと呼ばれていました。幼さの残る声ながら、独特の艶っぽさもありとても魅力的な声の持ち主です。一人で歌っている曲も良いですが、チャールズ・ブラウン・スタイルで少し甘めの声のメル・ウォーカーとのデュエットがまた素晴らしいです。バラードでは御大のヴァイブの伴奏も良い味を出しています。
 他にはドゥー・ワップ・グループとして後に大ヒットを連発するコースターズの前身にあたるロビンズが有名どころですが、リード・シンガー(ボビー・ナンだったと思いますが)の低音ヴォイスが個人的には大好きです。

 このアルバムには二枚合わせて六十近い曲が収録されていますが、以上のように色々なタイプの曲があり盛りだくさんの内容で、さすがジョニー・オーティス・ショウという名にふさわしいものになっています。
 でも実はこの中で一番好きなのは、エクセルシャー時代の四曲だったりします。フル・バンドならではの迫力、二曲でフューチャーされている元祖ブルース・シャウターのジミー・ラッシング(この当時ジョニー・オーティスがお手本にしていた、カウント・ベイシー・オーケストラに以前在籍していた)の塩辛く貫禄のある歌声、御大の白人離れしたドラムなどたった四曲しか聴けないのが残念なほど素晴らしい内容です。

 この時期のジョニー・オーティス・ショウというバンドは、多少の交替はあったものの基本的には同じメンバーで録音していたと思われますが、曲によってはゲスト・ミュージシャンを呼んでいたりもします。
 ということで次回はある超大物テナー・サックス奏者をフューチャーした演奏を紹介したいと思います。
22:26 | jump | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

「FLYING HOME」聴き比べ その3

  「フライング・ホーム」の聴き比べも3回目となりましたが、今回はイリノイ・ジャケーがアラディンというインディーの黒人音楽レーベルから出した1945年録音のヴァージョンを紹介します。

 編成はts,tp,bs,tb,p,gt,b,drというオクテットで私の知っている人もそうでない人もいます。中でも目を惹くのは後にヴァイブ奏者に転向しますが当時はドラマーだった(ライオネル・ハンプトンと同じですね)ジョニー・オーティスです。この人は白人ですがブラック・ミュージックに惚れ込み、後にジョニー・オーティス・ショウというバンドを率いてジャンプ~R&B~R&R界で大活躍し、エスター・フィリップスやロビンズ、ジミー・ノーラン等優秀なスターを輩出する事になります。それはともかく、ここでのドラムは迫力のある素晴らしいもので、とても白人とは思えないプレイを聴かせてくれます。
 あと印象に残るプレイといえば、ラッセル・ジャケー(イリノイ・ジャケーの兄)のミュート・トランペットによるソロです。このソロのバックでテナーとバリトン・サックスがリフを吹くのですが、これがまたカッコイイ。特にバリトンの低音の響きがイイです。
 肝心のジャケーのテナー・ソロですが、なんと昔ハンプトン・オーケストラで自分が吹いたソロをそのまま吹いています。こう聞くと「なーんだ」と思われるかもしれませんが、これがカッコイイんですよ。そもそもこのソロ自体が素晴らしい(もしかしたら最初から作曲されたものかもしれません、それだけ完成度が高いです)ですし、テンポも元のヴァージョンより速く、サックスの音もよりワイルドになっています。なによりスゴイと思うのは、元のヴァージョンでのバックのサウンドはスイングの名残が残っていて、今回のヴァージョンはほぼ完全にジャンプ・サウンドという風に変わっているにも関わらず、同じ内容のソロでも全然違和感なく聞えるということです。単純に時間で考えればたった三年しか経っていないわけですが、この時代における三年の差というのはとても大きなものがあると思います。

 ところでこのヴァージョンはパート1と2に分かれていて、パート1の方はハンプトン・オーケストラのヴァージョンに近いのですが、パート2はコード進行は同じもののテーマらしきものはほとんど無く(いかにもヘッド・アレンジ的なテーマというか短いアンサンブルがあるだけ)、トロンボーン・ピアノ・テナーのソロを回していくというものです。勝手な想像ですが、シングルを出すに当たってSP盤のB面を埋めるために即興的に作ったものではないでしょうか。トロンボーンとピアノのソロもあまり面白くありませんが、救いはジャケーのテナー・ソロがパート1よりワイルドでフリーク・トーンも聴けることです。ここでのプレイはさすが元祖ホンク・テナーの名に恥じない迫力のあるものです。

 私が初めて聴いたこの曲のヴァージョンはこれなのですが、最初に聴いた時感じた衝撃、というかカッコよさは今でも忘れられません。今度の聴き比べで私が紹介したものの他に、おそらくジャケー自身何度か再録音しているでしょうし、他の人がカヴァーしたものもいくつかあると思いますが、このヴァージョンを超えるものは無いのではないでしょうか。もしあれば是非聴いてみたいので、御存知の方がいらっしゃれば教えて頂きたいです。

 さて、これで「フライング・ホーム」の聴き比べも今回で終わってしまったので次何行きましょうか。今回の記事で名前の出たジョニー・オーティス・ショウでも聴いてみましょうかね。一時期良く聴いたなあ。
01:50 | jazz | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。