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「CHITTLIN' SHOUT」ARNETT COBB

 アーネット・コブ1971年録音のアルバムです。といっても当時は未発表で、陽の目を見たのは80年代後半になってからのようです。コブといえば元祖ホンク・テナー、テキサス・テナーの代名詞のような存在で30年代から50年代に活躍したものの、健康上の問題もあって、この時期は地元ヒューストンに戻って細々と活動しており録音もほとんど行われていなかったようです。

 このアルバムに参加しているのは地元のローカル・ミュージシャン達のようですが、基本的に二つのセッションからなっており、メンバーも多少違います。どちらも基本的な編成はts,as,p,b,ds,per(ドラムのみメンバーが違う)で、片方のセッションのみgtが加わっています。

 具体的に言うと全9曲中2~5曲目がギター抜きで、6~9曲目がギター入りです。1曲目はと言うとまた別のセッションからなのですが、基本的な編成に加えギターが入りピアノの代わりにオルガンとクラヴィネットが入っていますが、鍵盤楽器も含めリズム・セクションのメンバーは不明です。
 
 サウンド的にも、ギター入りの方はブルース/ファンク色が強く、入っていない方はスタンダードやロリンズの「ドキシー」が入っていることから想像できる通り、ジャズ色が強いというように、はっきり二つに分けられます。

 どちらも全編コブの衰えを知らぬブロウが素晴らしく、個人的にはよりブラック・ミュージック的な前者の方が好みなわけですが、後者も良い内容で特に二曲目はコブのオリジナルなのですが新主流派的というか、モーダルな曲でピアノなんてモロにマッコイ・タイナー・スタイルです。ちなみにドラムはマルコム・ピンソンで、後にビリー・ハーパー(この人もテキサス出身)と行動を共にします。それを知っているからという事もあるかもしれませんが、ビリー・ハーパーが演奏してもおかしくないような曲調です。こういう曲調とコブのプレイは全然合わなさそうなのですが、有無を言わせぬ凄みというか貫禄でしょうか、違和感はありません。と言ってもリズム・セクションだけの演奏になるとよりモダンに響く気がしますが。

 さて、お待ちかね(なのか?)のファンク調の曲の方ですが1、8曲目なんて同時期のブルーノートのソウル/ファンク・ジャズ系のミュージシャン達のアルバムに入っていてもおかしくないような曲です。ブルーノートほどのシャープさはありませんが、この少し泥臭い感じが逆に魅力と言えるようにも思います。特に一曲目の冒頭、コブが無伴奏でこのアルバム中一番のブロウをぶちかますところは、洗練された都会のミュージシャンにはなかなか出せないものだと思います。まあこの辺りは貫禄の違いというところでしょうか。

 ところでこのアルバムを最初聴いて一番インパクトがあったのは一曲目ですが、繰返し聴いている内に最後の曲がとても気になってきました。というのも一応ファンクっぽいのですが、よく聴くともっと泥臭いというかアフリカのファンク系のバンドがやりそうな曲調なのです。アフリカのバンドを聴いて作ったのか、そうでないのかもちろん私には分かるはずもありませんが、聴けば聴くほど謎の深まる曲です。

 さて、次回は誰を取り上げようかまだ決めきれていないのですが、今回少し触れたテキサス・テナーの継承者でコルトレーン以後最高のテナー奏者ビリー・ハーパーにしようかなと思ったり、コブといえばライオネル・ハンプトンの「フライング・ホームNo.2」と、ハンプトン・グループでのコブの前任者にして「フライング・ホーム」のオリジナル・ヴァージョンで初めてホンク・テナーを吹いたとされるイリノイ・ジャケーとの聴き比べにしようかな、と思ったりもしています。
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